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第一回はプロデューサーの内山聖子さんに話を聞きました。


「天国のKiss」はオリジナルストーリーですが、そもそもどうして幽霊ものをやることになったのでしょう。

「1999年・世紀末の夏、ということで、月曜ドラマ・インらしいファンタジーがやりたいと思っていました。そこで生まれた企画が、『ゴーストのラブストーリー』だったんです。今の世の中、必死に恋をしたり、真剣に生きることの意味を考えるのをあきらめがちな人たちに向けてのメッセージとして、「永遠」というものはあるんだ、と訴えたかったんです。…「永遠」というのは、今回のドラマの中でいうと、「死」さえも乗り越える強い意志、死んでからも続く何かが存在する、ということです。信じていればどんな障害も乗り越えられるから、夢とか、愛とかをあきらめないで!という、とてもストレートなメッセージですね。」

メインのキャスティングについて聞かせてください。

「主演の奥菜さんは、とにかく『ピュアなゴースト』という役に、これ以上ないというくらい、ぴったりはまりました。最後の制服姿にも注目して欲しいですね。櫂役の藤原くんは、『残される人間』として、哀しみを背負った姿がセクシーだな、と思っての起用です。年齢よりも大人っぽいし、複雑な心情を表現する演技力もぴか一です。

宝生さんの演じる幽霊は、実は映画「ゴースト・ニューヨーの幻」のウーピー・ゴールドバーグのイメージなんです。おちゃめな性格で、人間と死者とを橋渡しするような存在。宝生さんの強い個性がそこにはまりました。

アーティスト役については、イメージは亡くなったHideさんです。若い世代を中心に、カリスマ的なアーティストに自分の存在を投影する風潮が強くありますよね。そんな強い個性を持ったアーティストを演れるのは本物のアーティストしかいないと思いました。TAKAさんにお願いした一番の決め手は、初めてお会いしたときに、こちらの渡した企画書を持っていて、そこに赤いペンでShuの部分に○がついていて、細かくアンダーラインをされていたんです。TAKAさんのそういった役に対する取り組み方、愛し方に惚れました(笑)。この役に魂を吹きこめるのはこの人しかいない、と思ったわけです。

篠原梢役の島袋寛子さんは、1話だけの出演ですが、とても大切な役です。1話で死んでしまうわけですが、死ぬことによって、明日美にも、ドラマ全体にも、命を吹きこんでくれる役柄なんです。島袋さんにお願いしたのは、主題歌を歌っていること、そしてテレビドラマ初出演の、とにかく新鮮なキャスティングだったから、です。そのほか、プロデューサーとして注目して欲しいのは、先生役の藤井隆さんと中島知子さんです。お二人とも、お笑いの方なので、この、人の生死を扱った哀しいドラマに、人間の楽天的な一面を持ちこんでもらいました。」

ひとことでここを見て欲しい、というところは。

「死んでしまった女の子が『半熟幽霊』として戻ってきて、毎回ピンチに陥りながらも、必死で恋をする、その姿を見て下さい。」

 


 

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