STORY
病院のロビーを、人目をさけて横切る若いカップル。
生まれたばかりの赤ん坊を連れだしたその二人は、そのまま病院の玄関から抜け出した。

高校3年生の夏、鮮は学校を止めた。
有名進学校に通っていた彼は、何の疑問もなく日々流されていくだけの級友達になじむことが出来ず、また何かにつけて教師との衝突を繰り返していた。
英語教師から「A LOOSE FISH(だらしのない奴)」の烙印を押された鮮だが、英語の辞書で[LOOSE]には「だらしのない」の他に、「自由な」とか「解き放たれた」の意味があることを発見し、その言葉に自分の生き方を重ね合わせる。
「I am a loose boy」
目的もなく大学に進学することを嫌い、就職を希望する鮮を、学校も家族も持て余し、ますますお互いの溝が深まっていった。
そんなある日、中学時代のガールフレンドだった幹が、相手の男から逃げるようにして子供を産み、高校も辞めてしまったことを知る。
何かにせき立てられる様に、幹の入院している病院に向かう鮮。
家族からも見放され、頼るものもない幹を見た鮮は、幹と暮らしていくことを衝動的に決意する。そして、学校を辞め、家も飛び出した。

アルバイトで貯めていたお金で小さなアパートを借りた鮮は、病院から幹と赤ん坊を連れだした。赤ん坊は梢子と名付けられたが、出生届を出していないので、戸籍上は存在しない赤ん坊だ。
仕事も見つかり、三人の生活は順調そのものだった。
自分の力で生きる日々に、かつてない充足感を覚え始めた頃、突然幹が梢子を連れて、出ていった。


CAST
斎木 鮮・岡田義徳
上杉 幹・小嶺麗奈
大山 龍・三上大和
沢田鉄男・KONTA
ブラック・螢 雪次朗
STAFF
製作・大山幸英
プロデューサー・莟宣次
        大里俊博
原作・佐伯一麦
脚本・石川美香穂
撮影監督・鈴木達夫
照明・海野義雄
美術・丸山祐司
録音・矢野勝久
編集・江島美保
監督・細野秀昭


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